DRAGON QUEST6外伝 モンストル英雄伝説8

 

 

「うう〜…ああ〜……うっ…!はっ!!」

いつものとおり、悪夢にうなられ目覚めるアモス。朝日のまぶしい光とともに、目を開ければスコットと神父の顔が入ってきた。
「起きたかい?アモス」
「スコット…神父さん…なぜここに…?そういえば今日の夢は…異常に鮮明だった…

怪物になったわたしが、昨日家にやってきたあの子達に倒されて…それで…スコットと神父さんと宿屋のご主人が現れて…」
アモスは今日見た夢があまりにも現実に起こったことのようで、スコットと神父が家に居ること自体、どうでもいいようだ。
「大丈夫、アモス…きっと何かでそんな夢になっちゃったのさ…」
スコットはアモスに「それは夢だ気にするな」と言い聞かす。しかし昨日の夢でアモスのほうも只者ではない嫌な予感を感じていたようだ。
なぜならロエルたちまでアモスの夢に現れてしまったからだ。
「悪いが…スコット…神父さん…わたしを独りにさせてくれないか?」
「わかったぜ。夢のことであまり、思いつめるなよ…ますます悪くなっちまうぜ」
「スコットさんのおっしゃるとおりですよ…では参りましょうスコットさん」
そう言うと二人はアモスの前を後にした。
二人が部屋から出て行った直後、アモスの目からは涙が零れだしていた。


そのころロエルたちはアモスとの戦闘の後、あの宿屋で過ごし目覚めたところだった。

ここの宿は朝食つきで、ちょうどそれが運ばれて来た時だった。もうすでに全員が目覚めていた。

小さい宿屋なので、主人も従業員の仕事をこなすのだ。ノックをし、主人が入ってくる。
「おはようございます。朝食をお持ちしました。ごゆっくりどうぞ。あ、それと後でフロント横のテーブルまで来ていただけませんか?

アモスさんのことについてお話いたしますので」
「…わかりました…ありがとうございます」
チャモロがそう言うと主人は部屋から出て行った。昨日の戦闘が夜中まで続き、全員がとてつもなく眠たいので部屋の中では沈黙が続いていた。

それは朝食が終了するまで続いていた。
 朝食後、フロントに向かう4人。朝食を食べたためか先ほどよりは元気になっている。宿屋の主人はすでにテーブルに座っていた。
「おはようございます…」
少し申し訳なさそうにたたずむ4人。主人が少し疲れたように口を開いた。
「どうぞお座りください。何から話せばよいのか…まずはアモスさんがああなってしまったことからお話しましょう…あれは今から一月前のことです…」
主人はアモスがモンストラーに変身してしまうようになった経緯を話し始めた。

そしてアモス本人には魔物に変身してしまっていることは、町の住民が誰一人として、一切そのことを話していないということも。
この話を聞いて、ロエルたちは昨日の住民たちの自分たちへの行為の意味がわかったのだ。
 その話を聞いたあと、宿屋を後にする4人。そう、教会のほうへと向かっていったのだ。
その近くの木の下で、スコットと、神父が立って話をしていた。二人はなにやら激しい口調で話しているようだった。
「神父さん!だから!…もう俺…あいつが苦しんでるのを見るのが…辛いんだよ…!今から北の山へ行って理性の種採ってくる!」
「スコットさん!!無茶なことをするのはおやめください!!あそこにはとても危険な魔物がたくさん巣食っているんです!

あなたに、もしものことが遭ったらどうするんですか!…わたしは…わたしはあなたにまで危険なことをしてほしくは無いのです…」
「…でもよ!このまま…アモスを見殺しにしろって言うのかよ!!…」
その場所に近づく4人。足音を聴いてか神父とスコットが彼らに気づいた。ロエルと神父の目が合う。先に口を開いたのはロエルからだった。
「こんにちは。昨日…ぼくたち大変なことしちゃって…あの怪物がアモスさんとは知らなくて…」
「きみたちは…悪くないぜ。きみたちみたいな勇敢な戦士だったら、きっとあんな怪物見ちまったら倒すだろうさ…だから気にすること無いさ。

アモスはもう、神父さんのおかげで、きみたちに付けられた傷も大丈夫だからさ…」
ロエルたちはきっと、昨日のことでスコットに責められると思っていたのだが、意外な反応で少し気が抜けてしまったようだ。
「あなたたち…そのご様子だと、宿屋のご主人から事情をお聞きになられたようですね…

町全体で、アモスさんのことはここの住民外には漏らさないという決まりでして…昨日のことは…お忘れください…」
神父がそういったとき、とっさにハッサンが口を出した。
「悪いんだけど、神父さん。俺たち立ち聞きみたいで悪いけど、お二人が話してたこと聴いちゃったんだよね。

俺たちがその理性の種ってやつ、採って来るぜ!アモスがああなっちまうのを治す方法は今日、宿屋のおっさんから聞いたんだ…

それで俺たち、行くって決めたんだ。なぁスコットさん、俺たちに任せてもらえるかい?」
二人のとっては、四人の天使が舞い降りたような瞬間だった。しばらくスコットは何も言わずただ四人を見つめていた。

しばらくの沈黙が続いた後だった、スコットは笑顔でこう言った。
「…ああ!きみたちに…理性の種は頼んだぜ!…よく考えれば俺が一人であの山に行くなんて…無茶なことを…考えてたぜ。

ムドーを倒したきみたちなら…安心して…任せられるぜ!」
そう言うとスコットと、四人はがっちりと握手を交わした。
 その後四人は装備を整え、神父とスコットに見送られ北の山へと旅立っていった。



『アモス…もう少しで…治るぞ』

 

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